2012年10月29日月曜日

受験勉強を受験だけのためで終わらせるのはもったいない!【前編】

こんなコラムがありました。


このコラムの中で、下記の記載がありました。
以下抜粋。
『(中略)受験勉強は、その後の人生にも大いに活かせる可能性を秘めています。「学びのサプリ」という独自の勉強法を提唱している私立開智未来中学校・高等学校(埼玉県)の関根均校長は「大学受験は、初めて一人で立ち向かう困難であり、自立する契機です」と指摘しています。合格に向けて計画する力や、その計画を実行する力が、社会人になってからも必要とされる力(企画力・行動力)につながるからです。さらに受験を通じて「整理、思考、記憶」の基本的スキルを身につければ「一生使えます」と関根校長は強調します。』

まさに、おっしゃる通り!私も同感です!
受験勉強を通じて、学力向上だけでなく、プラスαの社会で生きる力がつけば、それは素晴らしいことだと思います。こういった貴重な機会を本当の意味で活かして成長しているということになりますからね。

上記に関連することになりますが、ツイッターである方が「受験勉強は限られた時間で成果を最大にするというタイムマネジメントの訓練にもなる」と。
確かにそうだな~って思いますね。
目標を決めて限られた期間の中で最大の成果を出すという力・やり方・進め方、そしてそれをやり切る精神力・高い意識・集中力といったものを、私の周りにいた優秀な友達、会社に入ってから見てきた優秀な先輩・同僚は確かに、持っていたし、そういった部分に強かった。そして、会社に入って十分にその部分を活かしているという実感は受けましたね。こういった優秀な方達はやはり受験勉強も頑張ってやり切って成果を出してきた方達でしたから、やはり受験勉強ではそういった部分は鍛えられるんだろうと思いますし、実際、そこで身につけた力は社会で活きるものだと思いますね。


プラスして私が思うことが2点ありまして

まず1点は、
その手前の部分の「やる気を引き出す」「動機付けをする」というものも重要だと思っています。
私もそうでしたが、あまり気が乗らないとか、そもそもエネルギーが低下している時っていうのは、目の前の現実を見ても問題ばかりに目がいってしまい、できない理由を探したりして負のループが始まり、前に進めないんですよね、逆にやる気に満ち溢れて、エネルギーがあると、現実を直視して思考が始まると思うわけです。
だから、「どうやる気を引き出すか」「どう動機付けさせるか」といった、物事をやる手前の部分でのやる気を引き出すためのアプローチは非常に重要で、さらには本人がそれを通じて、本人の自己理解が進み、やる気の引き出し方を身につけることができれば、これも社会に出てから非常に役に立つと思います。
極論言ってしまえば、やる気を引き出すことさえできれば、あとは自分で今の現実を見て動き出すと思うわけです。試行錯誤はするが、何を使おうともそれなりに力はつくだろうし、何より良いことは自分で考えて動くから自律的な人間にも成長すると思うわけです。

もう1つは、上記のコラムにも「大学受験は、初めて一人で立ち向かう困難であり・・・」
と書いてありましたが、確かに、大学合格を手にするまで、自分の目の前に様々な困難が立ちはだかると思います。従って、受験を通じて、そういった困難が立ちはだかったときに、どう思考していくのかという「困難に対する見方・感じ方」っていうものを身につけられるようにするためのアプローチも重要だと思います。(こういうことを意識して接することが大事だという表現をした方がいいかもしれませんね。)これは先生を含めて周囲の方々のサポートが非常に必要ですが、こういった見方・感じ方をこの時期に身につけることも、社会に出てから、非常に役に立つことだと思います。

ただ、どうも、私はモチベーションに偏る傾向がありますが・・・
最近思うことは、「やる気を引き出す」とか「見方・感じ方を身につけさせる」(特に見方・感じ方については、家庭教育と通じて伝えてくれていればいいのですが、なかなか伝え切れていない感じもしますので家庭外でこういったものを身につけさせたいと思っていますが)っていうのはそれでさえ、実際は非常に難しいことなんですが、それだけでは実は足りなくて、やはり「やる気が出て、よいやるぞ」って感じになった生徒に対して、今度は具体的な進め方を提示できる手法論(目標に向けた道筋)をある程度こちら側が持ちあわせていないといけないと思っています。そうでないと、結局、それをこちら側が持ち合わせていないせいでせっかく出たやる気を失わせてしまいかねない・・これでは元も子もないですからね。


話しは少し変わりますが、
最近は、私立高校だけでなく、公立高校も高校1年の段階から各教科で副教材や課題を結構出されているようですね。(全国的な傾向かはわかりませんが・・・)
公立高校優位のある地方都市では、その学区(周辺人口40万人規模の学区)の1番手だけでなく3番手クラスの公立高校までもが、かなりの課題を出しているようです。どこぞの教育委員会が学校側に学校計画とかなんとか言って目標立てさせたりしてプレッシャーかけていて、学校側もとりあえずやらせるかってな感じになっているんじゃないかって思うくらいですよ。
部活動もあり、さらに塾もありって、ちょっとやりすぎなんじゃないって思うくらいです。それじゃあ、虻蜂取らずになってしまいますよね!
この参考書をまずは完璧にするんだっていう感じで、的を絞って繰り返しやった方がいいように思うのは私だけでしょうかね。
若しくはこれとこれをやれば○○大学は確実だからと、目標を決めて、マイルストーンを個々に置いてあげて、この時期にこれをこうやって使ってとか指導し、ある程度的を絞ってこれだけを徹底的に繰り返しやれ、とかそんな感じの指導をして、徹底的にやりきらせるほうがよいのではと思うんですが・・そうやって、1つのものでもやり切ることで見えてくるものも多いと思うわけで。そしてそれを積み重ねていく、そのほうが分かりやすいですよね。
(あと、学校のOBで、それぞれの大学に合格した生徒のライフスタイル、使った参考書、その参考書の使い方(時期)、どこでつまづいたか、いくつがぶつかった壁・その乗り越え方・掴んだこと、模試の成績推移、親子関係(家庭環境)、学校での生徒や先生との関係、課外活動の状況など、その生徒たちの3年間が映像で見えるくらいのケース集をいうのをつくるのも1つかもしれません。自分の学校の先輩がどうやって成長していったのかとかどうやって壁を乗り越え栄光を掴んだのかっていうのが、良い点悪い点を含めてすべてが手に取るようにみえるようなものがあると、素敵かなって思います。生徒も自分の学校の先輩の合格までの軌跡ということもあり、実際リアルに受け止めますし、参考になるものだと思います。ただ、こういったものを作成するもの、これまたなかなか難しいですがね。。)

そんなこんなをいろいろなことを考えていると、ふと思い出したのが
ですね。
学習コーチなるものがあるんですね。
この会社の存在は昔の同僚に教えてもらったんですが、ホームページを拝見させていただきましたが、なかなか凄いなぁっていう印象です。
元々のベースにある考え方や理念にも非常に共感できるし、指導へのこだわりについても私が考えるそのものずばりを書いています。(ちょっと偉そうに書いてしまいましてすみません・・・)
東大大学院教育学研究科の方がやられているということもあり、教育学等の知見を取り入れているところにも魅力を感じます。←私も教育社会学をかじっていたこともあって、この部分は強烈に魅力に感じるんですよね。
ホームページをざっと拝見させていただいただけですが、直感的に本物感を感じます。
代表のツイッターを読ませていただくと、最近でも日大藤沢高校へ講演に行かれ、大好評だったとのことで、どんどん活動の範囲を広げられています。

受験についても、ただ勉強するとかテクニックを教えるとかではなく、例えば「社会で生きる力」を獲得する1つの大きな機会として受験を捉えてアプローチしたりとか、教育学の理論をベースにアプローチするとか、様々なアプローチが増えてくることは非常に喜ばしいことですね。


※余談ですが、大学入試も今後変わっていくようですね。いつの段階でどこまで具体的なものになるのかわかりませんが・・
高大接続の話しというものは一般には非常に馴染みが薄いかもしれませんが、高大接続を意識した大学の入試改革の必要性の議論は以前から大学関係者や教育系の研究者の中でさかんに議論されていましたが、ようやく本格的に中央教育審議会が大学入試の改革を審議し始めたとのことです。
この記事を読む限りでは大学入試も今後本格的に変わっていくのだろうなぁと少し思いました。
ただ、共通一次にしろ、センター試験にしろ、改革が改悪にあるケースも多いので、現状をしっかり把握した上で、意味のある改革を実行して欲しいと思います。

しかし、学校教育しかり、大学入試しかり、教育の転換期なんですね。(少し遅い気はしますが)

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